あのさ、「黄金バット」って名前、聞いたことある?子どもの頃、アニメで見たことあるって人もいると思うんだけどさ、実はその名前が都市伝説になってるって知ってる?しかもめちゃくちゃ怖い話があるんだよ。
これ、俺が友達から聞いた話なんだけどさ、とある夜のことなんだ。
その日、友達の知り合いが遅番の仕事を終えて、いつもと同じように人気のない道を歩いて家に帰ってたんだって。深夜で街灯も少なくて、なんか空気が重い感じがしたらしい。で、その時、不意に「カサッ…カサッ…」って、何かを引きずる音が後ろから聞こえてきたらしいんだ。もちろん振り返るよね。でもそこには誰もいなかった。
「気のせいだろう」って思ってまた歩き出したら、今度は「ハハハハハッ!」って、低い男の声で笑い声が聞こえたんだって。それがもうめちゃくちゃ不気味な笑い声で、体が勝手に動かなくなるくらい怖かったらしい。それでも思い切って振り返ると、今度は遠くの街灯の下に、何か輪郭のぼやけた黒い影が立ってるのが見えたんだって。しかもそれ、ぼんやりと金色に光ってたらしい。影はまるでコウモリのような羽根を広げて、大きく笑いながら少しずつ近づいてきたって。
もう無理!って思って、その知り合いは全力で走り出したんだ。でもさ、おかしいんだよ。どれだけ走っても走っても、後ろから聞こえてくる笑い声はずーっと同じ距離でついてくるんだって。しかも振り返るたびにその黒い影、どんどん姿がはっきりしてきたらしい。人間みたいなんだけど、顔は骸骨で、口だけがにやけて動いているって。あまりに怖くて、家の近くまで来た頃にはもう汗だくだったって言ってた。
で、家の玄関に飛び込む直前に、思い切って最後に振り返ったら、何もいなかったんだって。でもね、ホッとしたのも束の間、その後、家の中で窓を閉めようとしてカーテンを開けた瞬間、窓にべったり誰かの手形が残っててさ。それが不気味な金色に光ってたっていうんだよ。
それ以来、その家の周りでは夜になると「黄金バット」を見たって噂が増え始めたらしい。何か怨念なのか、それともただの幻覚なのかはわかんないけどさ、街ではあの金色の骸骨が夜道で人を追いかけるって話がひそひそと語られてるんだとさ。
そんでさ、冗談か本当かわかんないけど、「いっしょに遊ぼう」ってそいつが言ったのを聞いちゃうと二度と帰れないって話なんだ。いや、俺聞いた瞬間、ゾッとしちゃってさ。友達曰く、その「いっしょに遊ぼう」って聞こえた人の中には、次の日から行方不明になっちゃった人もいるらしいんだよ。しかも、行方不明になる前日、必ずその人の部屋に奇妙な金色の光が差し込むとか。
あの黄金バットのやつが部屋にまで入ってきてるんじゃないかとか言われててさ…。で、これを聞いてから俺も怖くなって、この話をどっかの誰かに話しちゃうと、そっちに「黄金バット」がいっちゃうって噂もあるんだよな。あ、そういえばさ、この話を聞いてる君、大丈夫だよね?
コメント
コメントを投稿