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うしろの百太郎と夜の街の恐怖


ある夜のことさ、俺と友達のタケシが夜更けの繁華街を歩いてたんだ。もう終電も終わる頃で、通りには酔っぱらいがちらほらいるだけで、ふつうの人は全然見かけなかった


。俺らはホラー映画を観終わったあとで、なんとなく怖い話でもしながら帰ってたんだけど、急にタケシが「うしろの百太郎って知ってる?」って、わけのわからないこと言い出したんだ。


俺さ、めちゃくちゃ怖がりだから正直あんまり乗り気じゃなかったんだけど、タケシが「これめっちゃ有名だから聞いとけって。後ろを向いたらダメな話だよ」ってニヤニヤしてくるから、渋々聞くことにしたんだよね。話を要約するとさ、百太郎っていう幽霊がいて、後ろにいるってわかっても絶対振り返っちゃダメなんだって。


振り返った瞬間に呪われるとか、連れ去られるとか、そんな感じらしい。それで「でもまあ、幽霊なんているわけないよな」ってタケシが笑いながら言ってさ。「だよな」って俺も無理やり笑って、その場を納めようとしたんだ。


そのまま俺らは道を歩き続けてたんだけど、急にタケシがピタっと止まって振り返ったんだよ。「おい、なんか変な音しないか?」って言ってきたんだけど、俺は聞こえなかったから「気のせいじゃね?」って軽く流そうとしたんだ。そしたら、またタケシが「いや、マジで聞いてみろって。後ろから足音みたいの聞こえるだろ?」って言い張るんだよ。


俺は半分ビビりながらも聞き耳立てたけど、やっぱり何も聞こえないんだ。でもそのときふっと感じたんだよね。なんか、背中に視線みたいな…。いや、気のせいだと思いたかったけど、どうにも不快な感覚が引っかかるんだよ。タケシも「なあ、これ本当にやばいやつかもしれないぞ」って顔が青ざめててさ。俺も「気にすんなよ」とか言いながら、内心はドキドキだった。


そして、ついにタケシが「これで終わりにしよう」とか言い出して、おもむろに後ろをバッと振り返ったんだ。でも、誰もいない。俺もつられて後ろを見たけど、ただの暗い道が広がってるだけで何も変なものなんてなかった。それで「ほら見ろ、何もいないじゃん!」ってタケシが強がるように笑ってきた瞬間、俺、なんか気づいちゃったんだ。


タケシの向こう側、つまり俺の背後のあたり…誰かいる。いや、正確には、ただの「気配」だった。でも視界の端で、なんか人影っぽいものがちらっと見えた気がしたんだ。冷汗が一気にブワッと流れたんだよね。それが風とかの影とかじゃなくて、間違いなく「何か」がそこにいたような感覚。俺、もう怖くて声も出なくて、「タケシ、やばい、早く歩こう…」って震えながら言ったんだ。


でも、その瞬間タケシがじっと立ち止まったまま動かないの。「どうしたんだよ」とか言いたかったけど、言葉が詰まってどうにもならない。そしたらタケシがさ、振り向きもしないでボソッと「なあ、俺の後ろに…今、誰か立ってるよな?」って聞いてきたんだよ。


俺、もう全身が固まっちゃって、答えられないの。どうしても目だけは逸らしてしまうし、声も出ない。でもその一瞬、タケシの背後の暗がりに何かがもぞもぞと動くのが見えた。いや、見えたというより、感じた?足元からゆっくりと、それがタケシに触れるように近づいてんだ。俺、ただ立ち尽くして見てるしかなかった。


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