「私、桜井美咲は、今日も学校の帰り道を歩いていた。ふふっ、ふぅん、春風が気持ちいいなぁ。」
そんな風に思いながら、制服のスカートをはためかせながら歩いていると、突然、後ろから声が聞こえた。
「美咲ちゃん、待ってて!」
振り返ると、なんと幼なじみのたちばなくんが、駆け足で追いかけてくる。
「橘くん、どうしたの?」
「いや、ただ…ちょっと話があってさ。」
不思議そうな顔で彼を見つめると、彼は少し照れくさそうにしながらも、なんとか口を開いた。
「美咲ちゃん、ずっと言いたかったんだけど…俺、実は…」
私は彼の言葉に、ドキドキと胸が高鳴るのを感じた。橘くんがこんなに真剣な顔をしているのは、初めて見たような気がした。
「えっ、どうしたの?」
「俺、美咲ちゃんのことが…好きなんだ。」
その一言で、私の心はときめきでいっぱいになった。彼の真剣な表情、そして彼が今まで隠してきた想いが、私に届いた瞬間だった。
「えっ、本当?」
彼の目が私を見つめている。そして、微笑みが彼の唇を包む。
「うん、本当だよ。」
その言葉に、私の頬が赤く染まるのを感じながら、私は彼の手を握りしめた。
「私も、橘くんのこと…大好きだよ。」
そう言って、私たちはぎこちないくらいの距離を縮め、互いの唇が触れ合った。
桜の花びらが舞い落ちる中、私たちの恋が始まった。
その日から、私たちの関係は新たな一歩を踏み出した。学校では、ふたりの距離が近づき、昼休みや放課後にはいつも一緒に過ごすようになった。
ある日の放課後、橘くんが私にひそひそと耳打ちした。
「美咲ちゃん、今日は特別な場所に連れて行ってあげるよ。」
不思議そうに彼を見つめると、彼は笑顔で手を差し出した。
「ついてきて、美咲ちゃん。」
私たちは校舎の裏手へと向かい、そこにある小さな階段を上っていった。そして、そこには広がる景色に驚きを隠せなかった。
「これ、こんな素敵な景色の場所が学校にあったなんて、知らなかった…」
私の声が小さく震える。橘くんがそばにいてくれることで、この場所がさらに特別なものに感じられた。
「美咲ちゃん、ここからの景色を見ながら、ふたりきりで話したいことがあるんだ。」
彼の真剣な表情が私を包み込む。私は彼の言葉に耳を傾けた。
「俺たち、もっと仲良くなりたい。もっとたくさんの思い出を作りたい。美咲ちゃん、付き合ってくれる?」
私の心は彼の言葉に溢れ、しばらく口を開くことができなかった。そして、幸せな笑顔が私の顔を包む。
「うん、橘くん。私も、ずっと一緒にいたい。」
彼との約束のキスを交わし、私たちの関係はますます深まった。
それから、ふたりは学園生活を楽しみ、さまざまな出来事や困難に立ち向かいながらも、互いを支え合い、愛を育んでいったのでした。
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