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鏡を通り抜けた先の異世界の恐怖


鏡を通り抜けた先の異世界の恐怖

昔からさ、鏡の裏には違う世界が広がってるなんて話、聞いたことある?私は正直、そんなのただの都市伝説だと思ってたんだよね。でもね、高校の頃、本気で信じざるを得ない体験をしたの。あれは夜中の2時くらいだったかな。

うちの古い姿見の前でなんとなく、ぼーっと自分の顔を見てたんだ。寝る前ってさ、なんでか鏡見るとちょっと不思議な気持ちになるじゃん?それでその日は、ふとこんなことやってみようかなって思ったんだよ。鏡に映った自分に話しかけたらどうなるんだろうって。  

バカみたいだけど、「こんにちは」とか小さな声で言ってみたわけ。そしたら当然、自分の口が動いて同じ言葉を返してきた。ただ、それだけだったらよかったんだ。でも、その時なんていうか…違和感を感じたんだよね。

鏡の中の自分がちょっと遅れて動いたように見えた気がしたの。それで試しに手を振ってみたんだけど、やっぱり動きが、微妙にズレてた。でもまあ、夜中だし疲れてたし、気のせいだろうって思って、そのままだらだら遊んでた。  

でも、その瞬間だったんだよ。違和感が確信に変わったのは。鏡の中の自分が、顔を傾けたんだ。こっちはそんな動きしてないのに。息が止まりそうになったよ。だって、明らかに私と違う動きをしてるんだもん。それで慌てて目をそらして部屋を出ようとしたんだ。でもなぜか体が動かない。

どころか、鏡から視線を外せない。目の端で気づいたんだけど、姿見の表面がぐにゃぐにゃと波打ってきたんだ。まるで液体みたいになってさ、その中から手がニュルっと出てきたんだよ。その手は私に似てて、でも全然違う。グニャグニャしてて、人間じゃないものだった。  

気がつけば、私は鏡の中に引きずり込まれてた。周りの景色はね、ものすごく歪んだ世界。全部が逆さで、空は紫色、建物はグレーで割れたガラスみたいだった。でも一番怖かったのが、そこにいた"自分"だった。

鏡の中の私が、にやにや薄く笑いながら言うんだよ。「やっと入れ替わる時が来たね」って。次の瞬間、私は思い切り鏡の表面を叩いたんだけど、そこはもうガラスじゃなくてただの硬い壁で、全然外に出られなかった。  

今こうやって君が話を聞いてる私は、本当に元の世界の私なんだろうか。それとも…鏡の中に閉じ込められた"私"が、君に訴えかけてるだけなのかもしれないけどさ?




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