かつて「幸せ」とは、家を建て、家族を養い、定年まで勤め上げることだった。 努力すれば報われる。頑張れば誰かが見てくれる。 そう信じて、俺たちは汗を流し、時には心をすり減らしてきた。 https://youtu.be/Cprd1wQPCDE けれど―― 気がつけば、その“報われるはずの明日”は、どこか遠くへ消えてしまった。 定年を迎えた仲間の顔に、誇らしさよりも空虚さを感じることがある。 「これで終わりか」 そう呟いた声の裏に、何かを失ったような寂しさが滲んでいた。 便利になった世界。 AIが答えを出し、SNSが評価を数値化する。 だけど――本当に幸せって、そんな“効率”や“正解”の中にあるんだろうか。 昔は、夕暮れのビール一本で満たされた夜があった。 誰かと笑いながら歩いた帰り道に、確かな幸せがあった。 あの感覚を、俺たちはいつの間にか置き忘れてしまったのかもしれない。 これからの時代、幸せは「所有」ではなく「共有」かもしれない。 モノでも、地位でもなく、心が触れ合う時間こそが、価値を取り戻す。 「幸せの定義を、もう一度考える時がきた」―― それは、過去を否定することではない。 むしろ、ここからの人生をもう一度、自分の手で選び直すこと。 俺たち中高年は、まだ終わっちゃいない。 “幸せ”という言葉の意味を、もう一度、自分たちの物語で書き換えていこう。

いっしょに踊ろう Tシャツ SHIYOWA BOYS
朝、目が覚めたけど二度寝した
やりたいことは二度寝だけ
毎日アッパッパー姿で会社に行き、仕事の合間に1.5Lの紅茶を飲み、帰りは商店街をふらふら歩く。検索やノート集め、炭水化物、サッカーをこよなく愛し、からあげ王子に思いを馳せ……。日々のささやかでどうでもいい出来事を“マヌケ面白い”視点で綴る、超庶民派芥川賞作家による脱力系初エッセイ集。
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新聞の連載や文芸誌に寄稿されたエッセイをまとめた本ですが、後半の文芸誌向けの文章が前半の3割増しで面白いと思いました。
小説のときから、こちらの予想のナナメ上を行く感じはいったいどこから来るのだろうと気になっていたのですが、この本を読んで腑に落ちた気がします。
ドラクエに対する深い愛情、文房具(特にメモ帳)に対する強いこだわり、友人たちとの居心地の良い関係など、語り口が面白い上に、著者自身の人となりがじわじわ伝わってきて温まりました。
好きなものについて熱く語ることは素晴らしい。
かといって読み手に意見を押し付けるわけでもなく、怒りの感情というのもこれといって見当たらず、なんなんでしょうね、とにかく独特の面白さです。挿画も負けてません。

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